オリーブ石鹸を作ろう



ひまし油石鹸と米油石鹸を作った

 本物のオリーブオイル100%の石鹸を自分で作ろうなんて、考えたことなかった。
実は、丁寧な説明ありで簡単に作れそうなレシピがあったのだ。昨日本屋で見つけたのね。読んでみて、作れるぞ!!・・と確信しました。この本の名前は、前田京子さんの「お風呂の愉しみ」。

しかも、つい先日は、やはり本屋で「髪は石鹸で洗いなさい」を読んで、この本の著者の小澤王春氏の推奨する「ひまし油のオイルローション」を作ったばかりだったのよ。石鹸シャンプーをする前用の、オイルローションを使ってみたのですが、使用後に「ふけが出てるよ!」と娘に言われて、これは1回で止めてしまっていた。

 油と苛性ソーダを合わせると、石鹸とグリセリンが出来るのだそうです。知ってました?
このグリセリンは、保湿成分としてシャガの手作り化粧水にも必ず加えます。
市販の石鹸は、ほとんどこのグリセリンを取り除いて作られるのだそうです。
「グリセリン」を買うと、効能に「ひび、あかぎれ」と書いてあります。この「グリセリン」がたっぷり入ったオリーブ石鹸って、例えば卵とバターと牛乳だけで作ったパンのようなもの。
例えば南極の万年雪の氷で作ったオンザロックのようなもの。

でも、今大切なことを思い出しました。本物の手作り石鹸に憧れていても、挑戦せずに来た大事な理由です。
材料の苛性ソーダが劇薬だということ。不用意に触れば重度の火傷になるし、目に入れば失明するなんて聞けば、誰だって二の足を踏んでしまうでしょう。
シャガの果樹園が無農薬を守っている内緒の理由を明かしましょう。
農薬を触るのがこわいし、苛性ソーダはその数倍こわいんですよう。。。!

材料と必要な道具類を書き出してみると、オリーブオイルもパーム油もココナッツ油も、グレープフルーツの種子から抽出した天然の保存剤のグレープフルーツ抽出液もある。
それで1g単位100gまで計れるデジタルクッキングスケールと長い棒の温度計2本を買ったら、あと必要なのは「苛性ソーダ」だけ。
それでハンコを持って薬局で 買って参りました!!!

シャガの作りたい石けんは、泡立ちが良く、溶けくずれせず、グリセリンたっぷりの石けんです。
気に入った油の割合が見つかったら、定番石けんに香りのレシピだけ増やしていきますね。
             
石鹸作りの道具類  材料
左からオリーブ油、パーム油、ココナツ油、
ココナツバター、スィートアーモンド油、ホホバ湯
グレープフルーツシード抽出液、後左から苛性ソーダ、
精製水


泡立ちが良く、溶けくずれせず、グリセリンたっぷりのオリーブ石鹸の材料
単位がCCでは 単位がgでは 苛性ソーダ
オリーブオイル 200CC 184g 24.6g
パームオイル 150CC 137g 19.3g
ココナツオイル 150CC 140g 26.6g
ココアバター  39g  5.3g
精製水 180CC
合 計 680CC 75.8g×0.9=68.2g
          ☆ オリーブ油は、「ピュアオリーブ油」がよいそうです。
             理由は、保湿成分のスクワレンが多いことと、鹸化しやすいため。
          ☆ パーム油は溶けくずれを抑える。
          ☆ ココナッツ油は泡立ちを良くする。
          ☆ ココアバターで固い石けんになる

エッセンシャルオイルを1%濃度で加えてみましょう。680CCの1%は6.8CCですね。1CCのエッセンシャルオイルは20滴なので、680CC×0.01(1%)=6.8CC  6.8CC×20滴=136滴になります。
1%に満たなくても良い香りを持続してくれる精油もありますよ。

シャガの好きな香りは、ベルガモットをメインとした香りです。いつまでもさわやかな香りが残っていることに驚きます。ベルガモットと相性の良いエッセンシャルオイルは、シダーウッド・ベチバー・ラベンダー・スィートオレンジ・ゼラニウム・フランキンセンス・クラリセージなどがあります。ベルガモットはトップノートなので、ベースノートのシダーウッド・ベチバー・フランキンセンスなどと組み合わせると香りが長持ちします。いくつか組み合わせてみましょうか。

香りのレシピ1 レバノンの香柏の森
エッセンシャルオイル ベルガモット シダーウッド ラベンダー 合計
50滴 30滴 30滴 110滴

香りのレシピ2 イナンナの首飾り
エッセンシャルオイル ベルガモット ゼラニウム ベチバー 合計
60滴 40滴 25滴 125滴
香り棚の前に立って、その日の気分で加える精油を選んでいます。安いスィートオレンジやラベンダーをたっぷり使った石けんも贅沢ですよ。


石鹸作りに必要な道具

@ ボウル(1リットル以上で、ガラスがほうろう、ステンレスのもの)
A 計量カップ、またはビーカー(精製水、油を正確に計れるもの。)
B 泡立て器(電動のものを使っては駄目ですよ。最初の20分間はちゃんとかき混ぜることが成功 のポイントです。)
C ふたに二つ穴を開けたガラスびん(500CC以上入るもの)

D 菜箸かステンレスの焼き串1本(ガラスびんの中で苛性ソーダと、精製水を混ぜ合わせます)
E 料理用温度計2本(油の温度と苛性ソーダ液の温度が同じ38度から40度になったとき、油に苛性ソーダ液を加えるため、成功のコツは温度管理です)
F ゴムべら
G はかり(1グラム単位で計れるもの成功のコツは正しい計量です)
H ゴム手袋
I 型(牛乳パック2個を合わせて、ホチキスで上部をとめて石鹸のタネを流し入れる型にする。この 型に入れる頃合いを見極めることが大切らしい)
J 保温用の発砲スチロールの箱(石鹸のタネを流し入れた型を、最初の24時間保温しながら寝かせるためのもの)
K 料理用たこ糸(タネを型に入れた後、型の中央数カ所をしばって、形を整えるため)
L ステンレスかプラスチックのスプーン(アルミのものは、絶対にさける)

基本的な作り方
@ ゴム手袋をはめて、分量の苛性ソーダをステンレスのスプーンなどで量り取り、流しに置いたガラス瓶に入れる。(手早くするのがコツ。ゆっくりしていると、苛性ソーダは空気中の水分を吸い取って、くっつきやすくなり移動がスムーズに進まない)
A 部屋の換気を良くしてから、@のガラス瓶に分量の精製水をステンレスの焼き串などでよく混ぜ  ながらそそぎ入れ、苛性ソーダを溶かす。(このとき、白い蒸気があがり独特の刺激臭がするの で、吸い込まないようにマスク、眼鏡などを着用すること)
B 苛性ソーダ液に温度計を1本入れておく、温度は60度から80度くらいを指しているはずで、この温度が38度から40度になるまでさます。容器ごと氷水につけてもOK)
C ボウルに分量の油を入れる。もう1本の温度計を入れる。油の温度が38度から40度になるよう に、ボウルを湯煎して、温度を調節する。)
D 苛性ソーダ水溶液と油の温度が、38度から40度にそろったら、苛性ソーダ水溶液の蓋をして、 油の入ったボウルを泡立て器でゆっくりかき混ぜながら、苛性ソーダ水溶液を少しづつそそぎ入れる)


E 注ぎ終わってから、最低20分間、泡立て器でタネがはねないように注意しながら、とろりと白っぽくなるまで混ぜ続ける。(泡立てるようにたたいては駄目だが、なるべく早くかき混ぜること)

 最低20分間というのを30分から40分かき混ぜました。

F その後は、折を見て分離した油と水溶液を合わせるように、適当に1,2時間ごとにかき混ぜながら、自動的に鹸化が進むのを待つ。時間が経つに従い、濃いカスタードソースのようなクリーム色になり、どろりとしてくる。(型に入れるタイミングになるまで、レシピや気温によって12時間から24時間。途中寝るときは、泡立て器をボウルに入れたままラップをして、一晩何もせず放っておいて構わない。子供やペットが触らないように、くれぐれも注意する。)
G 分離しなくなり、泡立て器を持ち上げたとき、したたるタネで表面に絵が描けるくらいの固さになるまで待つ。

この状態になったのは、Eから約16時間後です。
  
この状態になったら好みのエッセンシャルオイルを加えます。左手にエッセンシャルオイルの瓶を持ち、右手に泡立て器を持って、かき混ぜながら1滴づつ加えました。

それから、タネを型に流し込む。
そして、型の中央をたこ糸でしばって、形を整える。

H 型ごと、保温の良い発砲スチロールの箱などに入れるか、段ボールなどの箱に入れて毛布を掛 けるなどして、温かく保ちながら、1日寝かせる。 
大事なポイント 石けんのタネを入れる前に、型にワセリンを塗っておくこと

 @からこの状態まで18時間で到達しました。


☆2回目のチャレンジです。
発砲スチロールに入れてから、10時間後湿度53%、温度35〜36度。この時はまだ上記の状態でしたが、13時間後に再び見ると中心部からジェル化してきています。
注意・・24時間覗いては駄目ですって!

 1日たったら、箱から型を取り出す。

I 型から出せるくらいに中身が固まったら(レシピや気温によって、1日から1週間)、ゴム手袋をはめ、カッターなどで型を切り開き、取り出す。(中身はまだ柔らかいので、形をくずさないように注意)
J 包丁で切り分けられるほどの固さになったら(型から出した当日から翌1,2日くらい)、ゴム手袋をはめ、好みの大きさに切り分ける。
K 通気の良い乾燥した場所で、レシピによって4週間から6週間寝かせ熟成させてから使う。
  3ヶ月くらいおいてから使うのがベストみたい。

昨日の午後3時頃から始めた石鹸作りは、朝のテレビ小説「オードリー」が映画のラストシーンを撮り始めた頃に「頃合い」と見極めました。おばあちゃんから「時計を直して」と電話が入ったので、時刻合わせをして再び再開です。
エッセンシャルオイルを加えます。

この日に作った石けんに加えたエッセンシャルオイルは
パチュリ     42滴
ラベンダー     21滴
グレープフルーツ     21滴


あとはゆっくり待ちましょう。
石鹸が白っぽいクリーム色にならないのは、パーム油が赤いカロチンとビタミンE入りの「CAROTINO」だったからです。珍しもの好きで買ったけど、食べるに赤いオイルは好きになれませんでした。
でも、石鹸作りで出番がくるとは・・やはり無駄なものは何一つないと言うことですね。

昨夜は夜更かしをしました。
ネットで油の検索をしていたら、安い食用のスィートアーモンドオイルも、ココナツ油も、パーム油もピーナッツ油もあった。
特ダネは、ホホバ油が450mlで4200円だったこと。これって、気絶するほどの特ダネなのね。
当分は、
 手作り石鹸にまっしぐら〜☆


発砲スチロールの箱に入れてから3日目に、牛乳パックの型を外しました。

2日目から固まっていたのですが、外そうとするとガムのようにくっついてきます。
3日目でもまだくっついてきたのですが、待ちきれなくて無理矢理ひっぺがした・・というわけです。
あとで、手直し手直し。。。
大事なポイント 石けんのタネを入れる前に、型にワセリンを塗っておくと、きれいにはがせました。
2001/4/2

ひまし油石鹸と米油石鹸を作った。

初めて石けんを作ってから、50日経過しました。石けん作りは着々とすすんでいます。



左から、1番目に作ったオリーブ石けん、2番目がマルセイユ石けん、3番目はオイルの割合を変えたオリーブ石けん、一番右端が「ひまし油とココナッツ油の石けん。(左端と次の石鹸の黄色いカロチン油は半分量だけど、日にちが立つと色あせてくるのが分かるよ)



髪に良いと言われるひまし油 300g、ココナッツ油200gの石鹸を作りました。ひまし油は、トレースが早くEの状態から20分経たないうちにトレースが出始め、大慌てで型に入れました。香りも大急ぎで加えます。
ココナッツ油は、全体の20%まで加えるのが理想的だって書いてある。でも、後の祭り・・40%も入ってる。
「ココナッツ油は多く配合しすぎると肌に良くない」そうです。海水と硬水でも良く泡立つそうだ。
そして、ひまし油。この油は水分を引きつけるので、非常に溶けくずれやすいと書いてある。
書いてあるとおり、最初は固いくせにとろとろとやせ細っていって、そのうち姿を消してしまった。でも、心配ご無用。溶けてきたら思い切ってガラス瓶などに入れ、液体石鹸として使えばいい・・と書いてあった。そうだねぇ・・とガラス瓶に入れ流し台に置いておいたが、いつのまにかガラス瓶は洗われていた。



これが、今日制作中の石けん。右がマルセイユ石けん(オリーブ油458g、カロチン入りパーム油64g、ココナッツ油112g、苛性ソーダ83g、精製水250cc)教科書通りを作った。

左が米油石けん(米油505g、白のパーム油64g、ココナッツ油112g、苛性ソーダ86・5g、精製水は計算すると264ccだけど、250ccで作った)これは、ほとんど頭で考えることを放棄して作った石鹸。
ひまし油の時のような早さでトレースが出始めたので、今回は頃合いを見定めて香りを早めに加えた。そして、ふと目をやると「糖蜜」のボトルが目に入った。・・黒糖石鹸にしよう!・・それで、糖蜜大さじ1強を加えた・・とたん、失敗の予感がした。今までの重たかったトレースが急に軽くなった・・なんだなんだ!

現在黒糖米油石鹸は、発砲スチロールの箱に入れ、毛布をかぶって寝ている。6時間経過したのでそっと覗いてみたら、熱くなって真ん中が黒く透き通ってジェル化する途中だった。  おっとっと!
覗いちゃいけなかったよ。温度が下がってしまうと良くないそうだ。・くわばらくわばら・・・。
黄色いカロチン入りのマルセイユ石鹸は、このまま一晩おいて明朝発砲スチロールの箱で保温します。

さて、今日は一日石鹸作りで終わってしまった〜☆
2001/5/19記


さて、翌日。
カロチン石鹸はまだ柔らかく、黒糖石鹸はすっかりジェル化して固まっていた。やれやれ・・。
ダンナが日曜日の朝食を食べているそばで、せっせと作業する。


日曜の朝8時、ごらんの通りの状態となりました。
黒糖石鹸には、ベルガモット50滴、ラベンダー25滴、安息香(ベンゾイン)25滴で、合計100滴になるように入れました。香りには、トップノート・ミドルノート・ベースノートがあって、トップノートだけでは香りが飛びやすいので、必ずベースノートを加えましょう。この場合、安息香がベースノートで、ベルガモット、ラベンダーがトップノートです。

カロチン入りマルセイユ石鹸には、ベルガモット50滴、シダーウッド25滴、安息香25滴を加えました。
この場合、シダーウッドもベースノートですね。
ベルガモット精油の値段は、10_g1850円です。シダーウッドも10_g1900円。安息香も高い精油ではないような記憶です。ラベンダーは10_g2500円、パチュリーは10_g2000円、スィートオレンジ10_g1500円、ゼラニウム・エジプト10_g3300円でした。イランイランは、値段が書いてないけど安いです。

最後に、石鹸作りで大事なことのおさらい。
@材料を正確に計る。
A苛性ソーダとオイルの温度は40度前後。
Bトレースを出す。(オイルの種類によって違いがある)
C24時間毛布にくるんで保温する
・・・しまった!
黒糖石鹸は、12時間で切り分けてしまった。・・・・・くくくぅ・・・。

でも、わかった?
失敗は成功のもとだってこと。
今後、同じ失敗はしませんわよ〜〜☆!


☆ 苛性ソーダの量は、オイルによって違います。計算方法はそんなに難しくなかったです。
   この計算方法はタオさんのHP「オリジナルレシピの作り方」に行ってね!


2001/5/20